1. ヤマトゴールドTOP
  2. 金買取価格情報ブログ
  3. 金買取
  4. 金、中国の実需見通し弱気 投資家や消費者購入に慎重姿勢

金、中国の実需見通し弱気 投資家や消費者購入に慎重姿勢

法人の売りにも警戒感

金地金や宝飾品の購入といった金相場の下支えとなる実需が力強さを欠いている。最大消費国の中国で投資家や消費者などが新たな金購入に慎重な姿勢を強めている。需要の伸び悩みが見込まれ、金相場は上値の重い展開だ。金融取引のために法人が手当てした金も、信用不安などを契機に流出するのでは、との声も出てきた。

4月15日、国際指標となるニューヨーク市場の先物価格は1トロイオンス1326ドルから一時42ドルの大幅な下落となった。市場が材料としたのは「中国の金消費、2017年に2割増」と題された金調査機関、ワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)のリポートだった。

ただ、反応したのは「17年に2割増」ではなく、本文中に書き込まれていた「14年の需要の伸びは限定的」との表現。執筆したWGC極東地区代表のアルバート・チャン氏は「14年の需要量は年1000~1100トンで、13年から横ばいを維持できるかどうか」と説明した。

実際の消費の現場からも弱気な声が聞かれる。中国の大手宝飾チェーンは14年の販売量が前年から1割減るとの見通しを示す。

ニューヨーク市場の先物価格は現在、1トロイオンス1300ドルを挟んで上下する展開。ウクライナ情勢を巡る地政学リスクや米国景気の先行きなど、強弱材料が交錯する。先物価格の短期的な見通しが難しいなか、現物の実需動向は長期的な相場の方向感を示す重要な要素になる。

上海の現物市場は輸送コストなどがかかるため、ニューヨーク市場に比べて割高になることが多い。だが、中国国内の実需の弱さなどから3月以降は割安になる局面が目立つ。

これまで1500ドル以上でも中国の投資家や消費者の金購入意欲は強かった。今は「中国の消費者は足元の相場の方向感が定まらず様子見の状況」(野村証券の大越龍文シエアエコノミスト)と、買い時をうかがう。

金に対する中国の消費者の考え方は変わった。金相場が乱高下するようになって″安全資産″とは言い切れなくなったことで、単純に貴重がる金ではなく、資産価値としてどうなるのか、先をより見極めようとするようになった。

米国の利上げ観測で、金利を生まない金の市場からは資金が逃げ出す―。市場関係者はこうしたシナリオから「今年は価格が下がる」との見方も多い。

さらに気になるのは法人が資金調達の担保などのために手当てした金の行方だ。同様に資金調達手段として使われていた銅は3月に中国の信用収縮への懸念が広がったことで、投げ売りを招きかねないとの見方から急落した。

中国で資金調達のために確保した金は11~13年で累計約1千トンといわれる。現在の金の価値だと約4兆2千億円。景気が一段と減速すれば、「市場に流出してくる可能性もある」(国内トレーダー)との声も出始めた。

5/10 日本經濟新聞